十七夜待。

話していると、ふと、
なんて暗い、
なんておもしろみのない、
生産性のない話しかできないんだろう、自分はと思う。
いつもではないんだけれどさ。
ある条件を満たすと、
自分から漏れ出てくる言葉が、
呪いの呪文のようになってしまう。
そうして話終えたあとはだいたい、
無力感に呆然としているか、
話し相手の心の体力を疲弊させているか。

望んで話したい訳じゃ絶対ないんだって。
できることなら、
そんな言葉は頭のすみのほうへ追いやって、
話したい事だけを話したい。



緑に黄色の水玉模様な柚子の木や
サクサクフレークみたいな落ち葉とか
部屋から出ると中華料理屋みたいな匂いがすることや
履いた靴下の中にアマガエルがいたこととか
あの歌詞のあのフレーズにどうしようもなく反応すること
いつのことだかわからない記憶のことや
今どんな風な気持ちなのかとか
言葉のこととか
死ぬ事とか
生きていくことだとか

沈黙のことだとか

を話したいんだ
ほんとはね



この頃は素直に話せることが増えてきた。
できるだけ条件を揃えないように、
減らせるようになってきたからかな。



ここ一、二週間ですごいたくさん人に会って、
連絡もらって、
不思議な気持ち。
半分不安半分ほくほくです。
あ、
なんかやっぱり、
今はタイミングなんだって気がしてきた。






小豆島の友達と話したのと
河瀬直美の七夜待って映画を見て
そんな風に思ったのでした。







十七日は獅子座流星群。